地味?テクニシャン?ベーシストのタイプ
中学生や高校生時代にバンドを組んだことがある人なら覚えがあると思いますが、最初にパートを決めるとき、ベーシストは一番後回しになりがちです。
場合によってはじゃんけんで一番負けた人が仕方なくベースになった、というようなこともあるでしょう。
ベースはボーカルやギターのようにフロントマンになるわけでもなく、ドラムのように他の人たちと全く異なる立ち位置になるというわけではありません。
地味な役割のように思われることが多く、派手な舞台を好むバンドマン達では自ら進んでベースになるという人はあまり多くないようです。
しかしベースという楽器は低音パートを担当する、いわばアンサンブルでの土台の役割を担うものであり、ロックバンドでもオーケストラでもなくてはならない存在です。
最近ではドラムレスの打ち込みサウンドも多く行われるようになっていますが、このときにベースの役割をしっかり理解しているかどうかで仕上がりも大きく変わってきます。
ベースはギターと異なり、基本的に4本の弦によって構成されるものです。
ロックバンドで使用されているエレキベースの他に、アコースティックギターのような見た目のアコースティック・ベース(アコベ)と言われるものもあります。
オーケストラでは「コントラバス」と言われている大きな楽器を「ウッドベース」ということもあり、いずれも4本弦を基本としています。
より低音を出したい人などは「5弦ベース」と言われるような楽器(コントラバスにも5弦のものがあります)を使用しますが、基本的には4本の弦の楽器と思っていればよいでしょう。
ベースライン次第でアレンジは無限大
最初はいやいやベースパートになったものの、練習をしているうちにベースの魅力に取り憑かれていった、という人はプロのミュージシャンにもたくさんいます。
ベースの魅力はリズムパートを担当しつつも、メロディラインを奏でることができるという演奏スタイルの多様性にあります。
ロックバンドで言えば最も知名度が高いベーシストはレッチリのフリー(Flea)ではないかと思いますが、極めることでベース1本で楽曲の全ての中心になるということも可能です。
世界的に有名なベーシストとしては、ビートルズのポール・マッカートニーの他、Mr.Bigのビリー・シーンなどもいますが、他にもレディオヘッドのコリン・グリーンウッドやグリーンデイのマイク・ダーントなど、一度ライブを見たらとりこになるような魅力的なプレイヤーがいます。
ベーシストのプレイスタイルはギタリスト以上に千差万別で、どういった方向を目指すかによりバンド全体の方向性も変わってきます。